この記事のポイント
- まず結論:鼠径ヘルニアは 自然治癒を期待しすぎず手術が基本
- 足の付け根・陰部の膨らみが特徴(泣く・いきむと目立つ)
- **戻らず硬い・強く痛がる・嘔吐=「嵌頓」**は緊急(すぐ受診)
- 対象:乳幼児(足の付け根の膨らみが気になる)の保護者
まず確認したいこと(相談窓口)
日本小児外科学会 鼠径ヘルニア より:
| 状況 | 連絡先 |
|---|---|
| 膨らみが戻らない・硬い・強く痛がる・嘔吐 | すぐ受診・救急(嵌頓のおそれ) |
| 足の付け根・陰部の膨らみに気づいた | かかりつけ小児科・小児外科 |
| 手術の時期・方法の相談 | 小児外科(小児専門施設) |
| 夜間・休日に判断に迷う | #8000(子ども医療電話相談) |
| 臍(へそ)の膨らみとの違い | 小児科・小児外科 |
重要:膨らみが戻らず硬くなり、強く痛がる・嘔吐するときは「嵌頓(かんとん)」のおそれがあり緊急です。ためらわず受診してください。
鼠径ヘルニアとは
日本小児外科学会 鼠径ヘルニア より:
どんな病気か
- おなかの臓器が足の付け根(鼠径部)に飛び出す
- 腹膜の出っ張り(鞘状突起)が閉じないことが原因
- 泣く・いきむと膨らみ、落ち着くと引っ込むことが多い
気づきのポイント
- 足の付け根や陰部・陰のうが膨らむ
- 入浴やおむつ替えで気づくことが多い
- 左右どちらにも起こりうる
手術が基本(自然治癒を期待しすぎない)
日本小児外科学会 鼠径ヘルニア より:
治療の考え方
- 臍ヘルニアと違い、自然に治りにくい
- 嵌頓を避けるため、原則として手術を行う
- 嵌頓傾向がなければ予定手術(生後4〜12か月以降のことが多い)
手術について
- 腹膜の出っ張りを処理して臓器が出ないようにする
- 腹腔鏡下手術を行う施設もある
- 専門的な面が多く、小児専門施設での治療がすすめられる
「嵌頓(かんとん)」の緊急サイン
こんなときはすぐ受診
- 膨らみが戻らない
- 硬くなって強く痛がる・ぐったり
- 嘔吐する
- → 腸などが締めつけられる「嵌頓」のおそれ。ためらわず受診・救急へ
臍ヘルニア(でべそ)との違い
- 臍ヘルニア(でべそ)は多くが自然に治る
- 鼠径ヘルニアは別の病気で、手術が基本
- 場所と経過が異なるため、自己判断せず受診を
やってはいけないこと
| やってはいけないこと | 理由 |
|---|---|
| 戻らない膨らみ・嘔吐を様子見する | 嵌頓は緊急。受診が遅れると危険 |
| 無理に強く押し込もうとする | 自己判断は危険。受診して判断を |
| 「そのうち治る」と手術を先延ばし | 鼠径ヘルニアは自然に治りにくい |
| でべそと同じと考える | 臍ヘルニアとは別の病気 |
| 専門でない判断で放置する | 小児外科での相談がすすめられる |
よくある誤解
Q. 鼠径ヘルニアは自然に治る?
A. 臍ヘルニアと違い、自然に治りにくい病気です。嵌頓を避けるため、原則として手術を行います。
Q. 膨らみが引っ込むなら大丈夫?
A. 落ち着くと引っ込むことが多いですが、病気自体は残ります。戻らず硬い・痛がる・嘔吐は緊急です。
Q. 手術はこわい・大変?
A. 小児外科で行う一般的な手術ですが、専門的な面が多く 小児専門施設での治療がすすめられます。時期は専門医と相談を。
Q. でべそと同じ?
A. いいえ。臍ヘルニア(でべそ)は自然に治ることが多いですが、鼠径ヘルニアは別の病気で手術が基本です。
Q. どこに相談すればいい?
A. まず かかりつけ小児科・小児外科、嵌頓を疑うサインがあれば すぐ受診・救急 です。
この記事の根拠
- 日本小児外科学会 鼠径ヘルニア
- 日本小児外科学会 小児外科で治療する病気
- 厚生労働省 子ども医療電話相談事業(#8000)について
- 日本小児科学会
まとめ
- 鼠径ヘルニアは 自然治癒を期待しすぎず手術が基本
- 足の付け根・陰部の膨らみが特徴(泣く・いきむと目立つ)
- 戻らず硬い・強く痛がる・嘔吐=嵌頓は緊急、すぐ受診
- 臍ヘルニア(でべそ)とは別の病気
- 手術の時期・方法は 小児外科(小児専門施設) に相談
大切なお知らせ:本記事は公的機関・学会の発信情報をもとに012.kids編集部が独自にまとめた一般情報です。診断・治療は、かかりつけ小児科・小児外科など専門医にご相談ください。

