子どもの急な発熱、夜中の嘔吐、「この症状は病院に行くべき?」。子育て中、病院まわりの悩みは絶えません。
この記事では、かかりつけ小児科の選び方から、夜間の対応、知らないと損する医療費の制度まで、実践的にまとめました。
かかりつけ小児科の選び方
なぜ「かかりつけ」が必要なのか
子どもは大人と違い、症状をうまく言葉にできません。普段からお子さんを診てくれている医師は、「この子の平熱は37.2℃だから、37.5℃でもそれほど心配ない」「前回も同じ症状で来たから○○の可能性がある」といった、その子に合った判断ができます。
選ぶ基準(優先度順)
- 自宅からのアクセス: 子どもが高熱を出している状態で30分以上かかる病院は現実的ではありません。車で15分以内、できれば徒歩圏内が理想
- 予防接種・乳幼児健診に対応: これが定期的な通院のベースになります
- 診療時間: 午後の診療開始時刻、土曜診療の有無を確認。共働き家庭は土曜OKかが重要
- Web予約対応: 待ち時間を大幅に減らせます。最近はアプリで順番確認できる医院も増えています
- 先生との相性: 子どもが怖がらない雰囲気か、親の質問に丁寧に答えてくれるか
「セカンドオピニオン」はためらわない
かかりつけ医に診てもらっても不安が残る場合は、別の医院を受診することは全く問題ありません。「先生に悪いから」と我慢する必要はありません。
受診時のコツ:先生に伝えるべきこと
小児科は1人あたりの診察時間が短いため、効率よく情報を伝えることが大切です。
伝えるべき5項目
- いつから: 「昨日の夜から」「今朝から」など
- どんな症状: 「38.5℃の熱」「水っぽい下痢が3回」「咳がひどくて眠れない」
- 経過: 「最初は鼻水だけだったが、今朝から熱が出た」
- 食事・水分・おしっこ: 特に脱水の判断に重要
- 周囲の感染状況: 「保育園でインフルエンザが流行っている」「兄が溶連菌と診断された」
スマホで記録しておくと便利なもの
- 体温の推移(時間ごとにメモ)
- 発疹がある場合はその写真
- 嘔吐物・便の状態(写真で見せると伝わりやすい)
- お薬手帳(電子版でもOK)
夜間・休日に熱が出た!どうする?
まず「#8000」に電話
小児救急電話相談 #8000は、全国共通の番号で、小児科医や看護師に電話で相談できるサービスです。
- 対応時間: 概ね19:00〜翌朝8:00(自治体により異なる)
- 費用: 通話料のみ(相談は無料)
- 聞けること: 「今すぐ病院に行くべきか」「朝まで待ってよいか」「家でできる対処法」
「こどもの救急」ウェブサイト
日本小児科学会が運営する「こどもの救急(ONLINE-QQ)」では、症状を選択していくと「受診の目安」を教えてくれます。夜間に焦っているときに頼りになるサイトです。
救急車を呼ぶべき症状
迷わず119番すべき症状:
- 呼吸困難: 肩で息をしている、唇が紫色
- 意識がおかしい: 呼びかけに反応しない、ぐったりして目を開けない
- けいれん: 初めてのけいれん、5分以上続くけいれん
- 出血が止まらない: 圧迫しても15分以上止まらない
朝まで待ってよい可能性が高い症状
- 38℃台の熱があるが、水分が取れていて、機嫌もまあまあ
- 嘔吐1〜2回だが、その後落ち着いている
- 咳はあるが、眠れている
あくまで目安です。「いつもと明らかに様子が違う」と感じたら、躊躇せず受診してください。
知らないと損する医療費の制度
子ども医療費助成制度
全国の市区町村が実施している制度で、子どもの医療費の自己負担を軽減してくれます。
- 対象年齢: 自治体によって異なる(中学3年まで、高校3年まで、など)
- 自己負担額: 無料〜数百円の自治体が多い
- 申請方法: 出生届と同時に申請するのが一般的。引っ越し時は新しい自治体で再申請が必要
注意: この制度は自治体ごとに大きく異なります。引っ越しをした場合は、必ず転入先の制度を確認しましょう。
高額療養費制度
入院などで医療費が高額になった場合、1ヶ月の自己負担に上限が設けられています。限度額適用認定証を事前に取得しておくと、窓口での支払いが上限額までで済みます。
予防接種の費用
定期接種(ヒブ、肺炎球菌、四種混合、MR、日本脳炎など)は無料です。任意接種(インフルエンザ、おたふくかぜなど)は自費ですが、自治体によって一部補助が出ることもあります。
お薬との付き合い方
「抗生物質を出してください」は避ける
風邪の多くはウイルス性であり、抗生物質は効きません。不必要な抗生物質の使用は耐性菌を生むリスクがあります。先生が「抗生物質は不要」と判断した場合は、その判断を信頼しましょう。
薬の飲ませ方のコツ
- 粉薬: 少量の水で練ってペースト状にし、頬の内側に塗りつける
- シロップ: スポイトで口の奥に入れる(舌の上に垂らすと味が広がって吐き出しやすい)
- 混ぜてよいもの: 少量のアイスクリーム、チョコレートシロップ、ジャム(オレンジジュースは苦味が増す薬がある)
- お薬手帳は1冊に: 複数の病院にかかっても、お薬手帳は1冊にまとめましょう
まとめ
「子どもが病気のときに冷静でいる」のは、簡単なことではありません。でも、事前に知識を持っておくだけで、判断のスピードと精度は格段に上がります。
- かかりつけ小児科を持つ
- #8000の番号をスマホに登録しておく
- お薬手帳と保険証・医療証は常にセットで持ち歩く
この3つを押さえておくだけで、いざという時の安心感が違います。
大切なお知らせ: この記事は公的機関の情報をもとに編集部がまとめたものです。症状の判断はあくまで目安であり、心配な場合は必ず医療機関を受診してください。
